kazu4000のブログ / 読書日記

語学系、歴史関係とフェチな本が好きです。
本は図書館から借りてます。常に何か読んでいる活字中毒です。

書籍:「英文の読み方 」

この本も図書館で借りた本です。本のタイトルは「英文の読み方」としていますが、実際、この本に書かれている内容は訳し方(翻訳)のポイントです。英語学習の参考書ではないので、文法的な説明に重点を置いてないので英文法が不得意が得意でないと理解に時間がかかると思います。読みものとしてはとても役に立つと思います。通勤時に電車の中でさらっと読む感じです。「英文の読み方」ではなく、「英文の読みもの」という感じです。


内容:
Step 0 はじめに―準備にかえて
Step 1 「英文」に慣れる―まずは多読で腕試し
Step 2 正確に読む―1語1語を徹底的に
Step 3 筋を読む―論理の継ぎ目が肝心
Step 4 行間を読む―「言外」のニュアンス
Step 5 翻訳へのステップ―日本語表現のコツ



Step 4のところで、『「深読み」ためには言葉の背後にある常識が要求されることもある』ということで下記の英文が例として載っています。


What is a particularly agreeable part of the story, Signor Mussolini, for all his fierce reputation, issued an edit that, in the country of St.Francis, the lives of the swallows were to be respected, and that the fugitives must not be shot or captured in order to be made the ingredients of “swallow pie”.
Who, on reading such a story, could doubt the fundamental excellence of human nature? It was a little cruel, perhaps, to the insects of Italy to loose on them a horde of birds of prey whom Nature in her entomophilia was about to extirpate.



かつてはヒトラーと並び称されるイタリアのムッソリーニが意外にも多数の生物を聴きから救ったというエピソードですが、その例に聖フランチェスコのことが出しています。
彼もイタリア生まれでフランチェスコ修道会を設立した人物で、特に小鳥をかわいがったことで有名な人物。そのため、ムッソリーニがつばめを救済したことと、合わせて例としてフランチェスコを出しているのですが、同じイタリア人生まれなのになぜin Itaryとしないてin the country of St.Francisとわざわざcountryを使っているのか。。それは、「ここは聖フランチェスコの国なのだから。。。」と書き手の心が入っていて、このあたりまで「深読み」はしなければならない。と解説しています。


英文を読み解く能力(英語力) 
   +
  一般的な知識 
     ↓
英文には書いてないことを推量する能力(深読みの能力)



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この本のStep 0から5までのポイントは下記です。


Step 0 はじめに - 準備にかえて
「読めた!」とういう快感へ
Step1「英文」に慣れる - まずは多読で腕試し
・まずは多読からスタート
・「木をみて森を見ず」の可能性あり
単語の意味は分かっていても全体としては「ぼんやり」としか意味がわからない
・簡単な文章を読む
・読み直し、読み飛ばしをしないこと
・前から読んでいって話の展開が素直に頭に入ってくる
・翻訳を読んでから英文にあたるというのも1つの勉強方法
・必要は情報を見逃さない
まず「始まり」に注目
・文章の冒頭をしっかり読む
・ただ読むだけでなく英文を「味わう」


Step 2 正確に読む - 1語1語を徹底的に
・英語と訳語は「1対1」ではない
困ったまる暗記 girlを「少女」の意味で使う場合、little girlというのが普通。
・辞典を使い込む
・よくある間違い apparently、evidentlyの例
辞典が間違っている場合がある。初版ではなく改訂版を。
・「間違ってない訳語」ではなく「ふさわしい訳語」を探す
・英語は違っても、訳語は同じでいいこともある
・熟語についても「1対1」ではない
・なぜ「1語」にこだわるのか
perhapsの例 「多分」と「ひょっとすると」では文全体の意味が変わる。
thoughtの例 日本語でも「思想」「「考え」は同じようには使わない
・「ピンぼけ訳」
微妙にニュアンスのずれた「大体の意味」を重ねていくことによって訳文全体が「ピンぼけ訳」になってしまことがある
・間違いではないけれど
・1語1語丁寧に
・Heaven knowsは「神のみぞ知る」?
「神のみぞ知る」→「(神以外には)誰も知らない」
「神も知っている」→「誰でも知っている」
・どちらの意味も可能なときは・・・
・「違いの分かる」人になる
・「ピンぼけ訳」から抜け出すために
・「何となく」の訳語しか使えないといことは、ぼんやりとしかその文章を読めていないということ
・「筋」とは何か
・「読ませる文章」の思い出
・「接続」から生まれる意味
・文と文の間にはどんな場合でも、「形の切れ目」があると同時に「意味のつながり」がある。
「and = 順接、そして but =逆接、しかし」とは限らない
・接続詞がなくても日本語にするときは補って表に出すと流れが明瞭に
・英語は必ず理由を説明する
・英語は発言の根拠を説明することにこだわる言語
・挿入文の例「注釈的な文の挿入」
・「本筋」と「脇筋」
・接続詞forの使い方
・たとて「本筋」から少しはずれても発言の根拠を説明するのが英語のルール
・論理的に推測する
・関係代名詞の1つの用法「限定用法」「挿入用法」
・訳し方は前後のコンテクストからしか決まらない
・分詞構文の場合
・不要な代名詞とは?
・代名詞の重要性
・不特定の「it」
・代名詞は論理の流れを追う鍵
・代名詞パズルに挑戦
・theyは「彼ら」だけでなく「それら」でもありうる
・英語の会話文では、発言者の特定が難しい
・「1語」を基点に筋を読む
・発言者を推理する
・時間も手がかりに
・英文を「部分」だけで読むのは難しい
・作者の控えめ表現「作者の心理」や「言外のニュアンス」
Step 3 筋を読む - 論理の継ぎ目が肝心
・「行間を読むということ」
・英文の「こころ」を読む
・英文にも書き手あり 書いたときの気分が文章に盛り込まれている
・「深読み」のすすめ
・「書かれてないこと」を読み取るには、「書かれていること」を手掛かりとするしかない
・いい意味での「深読み」をめざす
・深読みのためには常識が要求されることもある
・単語のニュアンスに注目
・言葉の連携プレーで全体の「気分」を表現
・「繰り返し」にあらわれる本音
・本音の爆発
・バランス感覚発揮?
・文章の「陰影」を感じる
・微妙な思いの訳し方
・「筋」から訳語を補う
・「or」を埋め込む
・同じ内容を語るにも「語り方」次第で、読み手が全体に受ける印象や、感じる「雰囲気」また文章全体の「言外のメッセージ」が変わってくる


Step 4 行間を読む - 「言外」のニュアンス


Step 5 翻訳のステップ - 日本語表現のコツ
・翻訳家で英文和訳で出来ない人は1人もいない
・その1 「原文を徹底的に理解する」
・その2 「君のおばあちゃんでも分かるように」
・その3 「原文を暗記する」
・その4 「2段階翻訳をしない」」翻訳はあくまで英語から「1人で同時に」が基本
・その5 「見直し作業で原文を参照しすぎない」
・その6 「訳文は音読して改善せよ」
・間違っていない訳文、よい翻訳
・原文と対照しながら読んで「間違っていない」だけではダメ
・訳語は直球ばかりではない
・翻訳のなかにはその意味を溶け込ませることが出来れば「訳語」としてストレートに出ていなくてもかまわない
・「I」と「我輩」
・書き手の思いを読み解く
・印象の違いはどこから?
・いよいよ最終段階
・まずは1語1語から
・機械的に訳さない
・長い1文の訳し方
・具体的な状況を追う
・もう一度、辞典で調べる
・「筋」を受けて読む
・英文和訳から翻訳へ



以上のポイントからこの本に載っている、ポーの「黒猫」を翻訳しようとしましたが、「複雑な心境だが思いきって書いてみようとした。」と大意は理解できましたが、とても1語1語の意味や書き手の気持ちを正確につかんで訳すことは難しいです。



For the most wild, yet homely narrative which I am about to pen. I neither expect nor solicit belief. Mad indeed would I be to expect it, in a case where my very senses reject it, in a case where my very senses reject their evidence. Yet, mad am I not - and today I would unburthen my soul.