「消えた神父を追え! BOACスチュワーデス殺人事件の謎を解く」は、1959年に発生した日本の殺人事件。 英国海外航空の日本人女性客室乗務員が扼殺され、遺体となって東京都杉並区で発見された。 #BOACスチュワーデス殺人事件
「消えた神父を追え! BOACスチュワーデス殺人事件の謎を解く」は、1959年に発生した日本の殺人事件。 英国海外航空の日本人女性客室乗務員が扼殺され、遺体となって東京都杉並区で発見された。
本の内容
BOACスチュワーデス殺人事件の真犯人と思われるベルギー人のLouis Vermeersch(ベルメルシュ・ルイズ神父)の今を追ったノンフィクション作品。
残念なことに、著者はタイトルの通り、この事件の【追え!】はやってますが【謎を解く】はやってません。
しかしながら、この事件を基にした映画と比べると、この本には写真や資料など詳しい情報が載っています。
「BOACスチュワーデス殺人事件」とは、
1968年に英国の航空会社であるBOAC(現在のBritish Airways)のスチュワーデスが香港で殺害された事件です。被害者の遺体は発見されず、事件は未解決のまま終わりました。この事件は当時、マスコミに大きく取り上げられ、多くの人々に衝撃を与えました。今でも多くの人々がこの事件を追悼し、その謎解きを願っています。
【BOACスチュワーデス殺人事件】(ビーオーエーシースチュワーデスさつじんじけん)
1959年(昭和34年)、英国海外航空(BOAC、現ブリティッシュ・エアウェイズ)の日本人女性客室乗務員(スチュワーデス)が扼殺され、遺体となって東京都杉並区で発見された事件。
犯人特定・犯人逮捕には至らないまま、1974年(昭和49年)3月10日に公訴時効が成立、未解決事件となった。
1959年(昭和34年)3月10日の午前7時40分頃、東京都杉並区の善福寺川(大宮八幡宮近くの宮下橋)下流で、BOAC航空(現ブリティッシュ・エアウェイズ)の日本人女性客室乗務員(当時27歳)が水死体で発見された。はじめは自殺と認定されたが、翌11日慶応病院での司法解剖の結果、他殺(扼殺)の疑いが高いとして捜査が開始された。
現在
ベルメルシュ・ルイズ神父
被害者の交友関係から、カソリック杉並ドンボスコ修道院の会計主任でベルメルシュ・ルイズ神父。(ベルギー人、当時38歳)が捜査線上に浮かんだ。警察は、重要参考人が外国人で神父であることから、マスコミに知られて騒がれると捜査の障害になるという理由で、極秘に捜査を進めていた。
だが、1959年4月12日、NHKのドキュメンタリー番組「日本の素顔」で、横浜の出入国管理事務所の壁に貼っている複数の顔写真の中の神父の写真がクローズアップされ、これをきっかけに重要参考人の顔と名前がマスコミに漏れてしまうこととなる。
弁護人とバチカン大使館一等書記官の立会いのもとでの事情聴取が、第1回目が5月11-13日に、第2回目が20日、22日と計5日間に渡って行われた。事情聴取をしたのは、平塚八兵衛警部補である。だが進展はなく、6月11日、神父は病気療養のため、正規の出国手続を経てベルギーに帰国した。
出国の許可に当たっては、警察は正規の出国手続きが取られていたことを把握していながら、外交的な措置を求めるだけの証拠を提示できず、神父の出国が許される結果となった。この問題は国会でもとりあげられた。 事件は解決のめどの立たないまま、1974年(昭和49年)3月10日公訴時効を迎えた。
『日本の素顔』(にほんのすがお)は、1957年11月10日から1964年4月5日までNHKテレビ → NHK総合テレビで放送されていたドキュメンタリー番組である。全306回。
概要
NHKによる本格ドキュメンタリー番組の元祖。それ以前にもNHKラジオで『時の動き』という録音構成のドキュメンタリー番組が放送されていたが、テレビでもこれと同じものを作れないかという考えから生まれた。
初年度に放送された「日本人と次郎長」(第8集)は、それまで表に出ることのなかった襲名披露や手打ち式、刺青を入れる若者の姿などを取材・放送して大きな反響を呼んだ[1]。また、熊本県水俣市で発生していた奇病(水俣病)が、工場からの廃液による水銀中毒の疑いがあることを指摘した「奇病のかげに」(第99集)[2]や、伊勢湾台風の被害を報じた『泥海の町』(第92集)、浅沼稲次郎暗殺事件の発生を受けて制作された「政治テロ」(第139集)も話題を呼んだ。
番組は1964年春の改編を機に同タイトルでの放送を終了。土曜22:00枠で放送されていたもう1つのドキュメンタリー番組『現代の記録』と統合され、『現代の映像』と題してリニューアルした。
「英国海外航空」(えいこくかいがいこうくう)
1939年から1974年までイギリスに存在した国営航空会社で、英国欧州航空と合併して現在のブリティッシュ・エアウェイズとなった。
殺されたスチュワーデス 白か黒か
劇場公開日 1959年10月6日
1959年製作/122分/日本
配給:大映
日光中禅寺湖畔で、若い女の死体が発見されたのは、三月十日の早朝のことである。すぐ日光警察署に特別捜査本部が置かれた。解剖の結果、死因は扼殺、死亡推定時刻は九日の二十三時から翌日の午前三時の間とされた。
被害者はヨーロッパ航空のスチュワーデス若月綾子と知れ、彼女はモンテ・マリオ修道会の信者であった。--大日新聞の新米記者毛利は捜査本部の塩崎刑事を徹底的にマークした。
下宿で在日不良外国人を扱ったテレビ番組を見た時、羽田空港の出入国管理事務所に張りだされた注意書と写真が写り、捜査本部の狙いがモンテ・マリオ修道会のダニエル修道司にあると感づいた。三日後、ダニエルは弁護士に伴われ、日光署に任意出頭した。--毛利の恋人早苗が日光にやってきた。本社の島田デスクの妹だが、熱心なカトリック信者で、毛利の記事に大いに不満だった。修道司が罪を犯すはずはないと。--事情聴取で次の事実がわかった。ダニエルはモンテ・マリオ書店の女店員二見静子と交際があった。綾子とは何度か文通した。
なかでもロンドンにいた彼女に切手を沢山はった手紙を二度送った。女の行方不明の前日きた速達は彼のものだった。その裏付調査も続いた。六月三日、ダニエルは東武浅草駅で綾子と待合せ、宇都宮の第一ホテルに泊った。聴取は打切られたが、捜査は続き、事件の核心に迫ったようだ。日光光徳ロッジでは、綾子らしい女が八日の夜から丸一日逗留していたことがわかった。今市では、食料品店で食糧を買った外国人がルノーで日光へ向ったことが聞きだされた。東京三田では綾子に似た女が変名で家具を買いこみ、四谷の高級アパートに運びこませた事実が出た。
アパートの管理人は写真で綾子だと証言した。--すべての状況はダニエルに不利だ。その時、彼は突然、帰国した。捜査本部は解散した。毛利はこれらの資料をもとにレポートを書いた。はっきり修道司を黒と断定した。彼は島田デスクと早苗のアパートを訪ね、原稿を見せ、憤まんをぶちまけた。早苗は急に身をひるがえし、外へ走り出た。川沿いの道を歩いていた時、トラックにはねられた。
『殺されたスチュワーデス 白か黒か』
猪俣勝人が自身のプロダクションで製作し、脚本・監督を手がけた。当初は「神は人を殺し給うか」というタイトルであったが、「殺されたスチュワーデス 白か黒か」に改題された。
事件発生の同年にあたる1959年の10月6日に大映で公開された。フィクションと断ってのストーリーであったが、カトリック教会からの批判などで公開が短期に終わった。
『黒い福音』BOACスチュワーデス殺人事件
『黒い福音』(くろいふくいん)は、松本清張の長編推理小説。『週刊コウロン』に連載され(1959年11月3日号 - 1960年10月25日号)、1961年11月に中央公論社から刊行された。1959年3月に起こったBOACスチュワーデス殺人事件をもとに、フィクションの形で推理を展開した長編小説である。
大きく二部に分かれ、第一部は、事件発生までの背景・過程を描いた犯罪編、第二部(連載時の題『燃える水』)は、刑事たちによる捜査を描く推理編となっている。
終戦直後、武蔵野に存するグリエルモ教会。教会はカトリックの一派・バジリオ会の所属であった。
ルネ・ビリエ神父は聖書の翻訳作業を行う目的で、江原ヤス子のもとに通っていた。しかし深夜になると、ヤス子の寝室から、不思議なすすり泣きや忍び笑いが洩れてくるのだった。ルノーで乗り付けるビリエ神父に加え、ヤス子の家では深夜、トラックが謎の荷物の積み下ろしを行っていた。ヤス子の生活は急速に派手になっていく。
ある時、荷物の運搬に携わっていた日本人が、警察に密告し、トラックから統制品の砂糖が押収された。不法売買の疑いが持たれ、刑事が教会を訪れたが、グリエルモ教会を統括するフェルディナン・マルタン管区長は、物資のヤミ商売は日本人が勝手にやったと回答した。さらに管区長は、ビリエ神父に日本政府の高官夫人を通じて「穏便に解決」するよう手配し、日本人の運搬責任者に「犠牲」になるよう指示する。
その後7年が過ぎ、グリエルモ教会は、以前にも増して発展した。その間に、管区長のやり方に異議を唱えた神父は朝鮮半島の僻地に転任となり、その代わりに、シャルル・トルベックが神父となった。
トルベックは純真な神学生であったが、女性を知らなかった。神父に着任後、不慣れな手付きでミサを行うトルベックだったが、外国人の説教を有難がる日本女性に人気が出て、トルベックは愉しくなる。ビリエ神父と江原ヤス子が親しげに馴れ合う様子を目にしたことを引き金に、トルベックは、ミサで説教を聴く女性たちに手を付けていった。そうした時、トルベックは生田世津子と出会う。
「福音」とは、キリスト教において最も重要な教義の一つであり、イエス・キリストが人類を罪から救い、永遠の命を与えるために来たという喜びの知らせを指します。福音は、新約聖書の四つの福音書(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)に記されており、イエス・キリストの生涯、教え、十字架での死、復活、昇天に関する内容が含まれています。福音は、神の愛と恵みによって人々が罪から救われ、神との和解を得ることができることを告げるものであり、キリスト教徒にとっては信仰の中心的な要素です。また、福音はキリスト教の伝道活動においても重要な役割を果たしており、人々が福音を聞き、信仰を持つことによって、神の国の拡大が進むと信じられています。