【阪本研究所】 SK laboratory 代表 Kazuyoshi Sakamoto

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ウクライナ戦争と米国衰退の根源 釈明史観からは見えない「 謀略と捏造の二〇〇年戦争 」馬渕睦夫・渡辺惣樹

ウクライナ戦争と米国衰退の根源 釈明史観からは見えない「 謀略と捏造の二〇〇年戦争 」馬渕睦夫・渡辺惣樹



◆釈明史観からの脱却


ウクライナ侵攻は「民主VS専制」又は「西側VS新興国」と世界を二分させました。国連も国際司法裁判所も機能不全が明白になり、捏造と歪曲のプロパガンタが世界を駆け巡っています。


都合良く書き換えられた近現代史を、掘り起こされた歴史的事実から見直し、メディアが伝えない2022年11月のアメリカ中間選挙での混乱からウクライナ戦争の顛末、2023年以降世界情勢を予測します。


行き過ぎたアメリカの左傾化とポリティカル・コレクトネスは解消されるのでしょうか? 


ポリティカル・コレクトネス(英: political correctness、略称:PC、ポリコレ)とは、社会の特定のグループのメンバーに不快感や不利益を与えないように意図された政策または対策などを表す言葉の総称であり、人種、信条、性別などの違いによる偏見や差別を含まない中立的な表現や用語を用いること[6]を指す。政治的妥当性とも言われます。


ウクライナ紛争の虚実とは? 



 元ウクライナ大使・馬渕睦夫氏と日本近代史研究家・渡辺惣樹氏、ふたりの知見により真の保守の姿も見えてきます。


「ウクライナ戦争」の正体はプーチン潰しであり、ウィーン会議以降、二〇〇年以上に及ぶ「国際金融家vs.ロシア」の最終戦争である、という見取り図が示されます。


 その大きな転換点は三つあります。第一は「ウィーン会議」、第二に「アメリカ南北戦争」、第三は「ロシア革命」です。これらは一本の線でまっすぐウクライナ戦争に結ばれています。


 冷戦後の世界史を動かしたのは、アメリカの「ネオコン」だったと言っても過言ではありません。「アメリカ例外主義」と定義されるように、「アメリカは神から野蛮国を啓蒙する義務を与えられた特別な国である」と過信している勢力です。




アメリカは他国への「干渉主義者」であり、過去から現在まで多くの戦争を引き起こしています。




「 謀略と捏造の二〇〇年戦争 」の目次


第一章  国際金融家vs.ロシア二〇〇年戦争
第二章 ナポレオンと「哲人政治」の本流
第三章 ヨーロッパを脅かした新興国アメリカ
第四章 世界大戦を仕掛けたチャーチルの闇
第五章 操り人形ウィルソン大統領の大罪
第六章 ドイツの英雄だったヒトラー
第七章 仕組まれたアメリカ解体が生んだトランプ
第八章 プーチンは誰と戦っているのか
第九章 二〇〇年戦争の行方




この本を読んでの感想


ものごとを考えない人が多い




イワシの大群は巨大な魚のように見えます。一匹一匹は前の一匹についていっているだけ。先頭にリーダーにような一匹がいるわけでもない。それぞれの個体が「地球は温暖化していて人類滅亡だ」、「プーチンは核戦争を起こす悪党だ」とのプロパガンダに乗って同方向に泳いでいるだけ。 




ものごとを考えない人が多い。世の中の泡を見て本流だと錯覚する人々は、欧米のプロパガンダ作戦の一環として操作された作為的な情報を信じてうことを知りません。



 日本のメディアは英米の複写機同様。西側の偏向、独自の歪曲史観に基づく一方的な政治宣伝を押しつけられていることに気付かず、自分たちが情報通のエリートだと自信過剰です。



釈明史観主義


 本書の副題は「釈明史観から見えないウクライナ戦争と米国衰退の根源」です。つまり、ロシアが英米の罠に落ちてウクライナ戦争に打って出たのは、真珠湾攻撃を待っていた英米の嘗ての構造に酷似します。


このような原型は欧州にあり、歴史を二百年で振り返ってみると、ヒトラーやチャーチルへの評価が逆転します。


釈明史観主義ではベルサイユ体制の不条理を等閑して、ベルサイユ体制と国際連盟を破壊した全体主義国家(日独伊)による他国の侵略が原因だという。 敗戦国を一方的に断罪したニュールンベルク裁判と東京裁判の正当性を維持するため、「釈明史観主義」は「歴史修正主義」を排除します。


 「克服しなければならないのは、共産主義への誤解です。左翼が言うような労働者を解放する人道主義思想でもなければ、資本主義崩壊ののちに起こる『歴史の必然』でもありません。共産主義とは、国の資源と大衆を効率よく搾取管理する一握りのエリート支配層のための思想であり、独裁政治になるのは必然なのです」と馬渕氏は解説します。




 また、渡辺氏が続けて解説します。


 「日本人は民主主義か独裁体制かの二極しか価値判断の基準がなく、民主主義を過信する裏側で『独裁』は悪の一色で塗りつぶす傾向が強い」(中略)「ヨーロッパでは民主主義に対するぬぐいがたい不信感がある」



ペトロダラーシステム


 そしてペトロダラー体制という米国のドル通貨基軸をガタガタに揺らそうとしているのが中国、便乗がロシア、「乗ろうか、どうか」を真剣に検討しはじめたのがサウジアラビアである。この三国は瞠目するべきほどの金備蓄を増やした事実も重要である。



 「(米国大統領がだれであれ、ペトロダラー体制は)絶対死守しなければならないラインです。世界経済が拡大すればするほど、石油の需要が増えれば増えるほど、ドルに対する需要もあがってくる。(この体制によって)基軸通貨ドルの覇権を保ち、世界最強の地位を維持できる。そして、この体制を物質的に担保しているのが世界最強の米軍です。」


 このペトロダラー体制が揺らいでいます。
 嘗てサダム・フセインが大量破壊兵器を保有したという嘘を流して米国はイラクを爆撃し、サダムを吊し、カダフィを暗殺しました。いずれもペトロダラー体制に正面から挑戦したのが原因です。


 馬淵氏いわく、
 「湾岸戦争の前に、アメリカがフセイン大統領に融資の見返りとして国有石油会社の民営化を要求しましたが、フセインに拒否されていた。イラク戦争でアメリカはようやくイラク石油を抑えることが出来たのです。」




 その遠因の一つがロシアの石油輸出にもあったと馬淵氏は解説します。




ペトロダラー体制については、
コールダー・ウォー: ドル覇権を崩壊させるプーチンの資源戦争 マリン カツサ (著), Marin Katusa (原著), 渡辺 惣樹 (翻訳) に詳細に書かれています。




ノルドストリームの破壊工作(第九章 P250~)


 ノルドストリームの破壊工作はCIAか、MI6の工作であり、クリミアの橋梁爆破もおそらくそうであったかもしれません。



 爆破直後にトラス英首相はブリンケン米国務長官に『終わった』と電話していることが判明しています。ロシアがハッキングした会話ですが、この機密漏洩で、トラスが僅か45日で首相職をおろされた原因となったのではないでしょうか。。


トラス内閣 (トラスないかく、 英語: Truss ministry )は、 2022年 9月6日 から10月25日まで、 リズ・トラス が エリザベス2世 に ボリス・ジョンソン の後任として 首相 に任命されて発足した イギリスの内閣 。



 ゼレンスキー大統領はアゾフ連隊が壊滅したとき、一片の同情も見せなかったのはウクライナ軍がばらばらでアゾフ連隊はゼレンスキーのいうことを聞かなかったからと言われています。


ゼレンスキーに最後まで戦えと嗾けているのは極左の大財閥ユダヤ人、ジョージ・ソロスとネオコンのヌーランド(国務次官)であり、ミンスク合意を守らなかったのはウクライナ側ですが、それを指摘したミアシャイマー教授をゼレンスキー大統領は「制裁する」としました。




 ポーランドは基本的に反ウクライナですが、こんどはウクライナ支援の「援蒋ルート」になっているのも皮肉なことです。


援蔣ルート(えんしょうルート)は、日中戦争における大日本帝国と中華民国の蔣介石政権の対立の際、主にイギリス、アメリカ、ソ連が蔣介石政権を軍事援助するために用いた輸送路のこと。 



 サウジが習近平訪問を厚遇し、石油取引決済の支払いを人民元建てとする打診にサウジは拒否反応を示しませんでした。ペトロダラー体制へのあからさまな挑戦を米国は今後見逃すことはできないでしょう。




かつては世界の警察と自負していた米国の焦りが見えてきます。











歴史修正主義の書籍を読むコツについて


この種の書籍を読んで理解する上で1つコツがあります。


それは自由主義、民主主義の代表のような米国に共産主義者が多いということ。


まず、前提として理解しないと、すべての書籍に関して読んでもピンとこないのです。


「FREEDOM BETRAYED」を読んだときに、前提として下記が書かれていました。



米国政府に浸透する共産思想(主義)について





それが真実かどうかば別の話です。