【続 英単語の語源図鑑】 英単語力アップ 英単語学習 英語力向上
【続 英単語の語源図鑑】を使って学習するときのポイント3つ
久しぶりの本レビューです。
ネット上では、英単語本のベストセラーであるこの本についてのブログは多いです。最終的にはアフリエイトに導くのが主流のようです。それはともかく、手短に下記ポイントを頭に入れて読むと理解が早く英単語力がアップします。
1.想像力(イメージ)を豊かに!
例)接頭辞のad-, dis- の意味、「離れて」
この「離れて」というイメージ。最初にどこかに存在していて、その場から移動してしまうイメージ。つまり、その場から無くなってしまう。(離れる)
「無くなる」とうことは、「ない」「消える」「0になる」イメージ。
これは、否定の「ない」というイメージと同じ。
このad-は、基本は「離れて」の意味ですが、イメージを膨らませて「ない(否定)」の意味もあることを理解する必要があります。要するに【想像力を豊かに!】
例)接頭辞のdis- の意味「離れて」
これはもっと想像力を高めなければなりません。上記のように「離れて」⇒「ない(否定)」をイメージする必要があります。
さて、さらに、dis-の場合、この「ない(否定)」の意味から「完全に」の意味に広がります。
「ない(否定)」「なくなってしまう」ことは「完全に」「まったく」と意味的によく似たイメージになります。
つまり、ここまで【想像力を豊かに!】しなければ、この本を読んでも、英単語が接頭辞+接尾辞に分解できることを理解する程度で、英単語力(ボキャブラリー力)はアップしません。
2.発音面から文字が追加、脱落
例)接頭辞の次にくる文字によって、発音面から文字が追加されたり、脱落したりします。
ab- ⇒ abb- (bが追加される)ab- ⇒ a- (dが脱落) dis- ⇒ di (sが脱落)
場合によっては、diのiがeに変化することもあります。
avoidは、a +void(欠けて、~ない)に分かれます。このaは、上記ab-のbが脱落したのではなく、なんと! ad-(~の方向に向かって)のdが脱落してaだけになったものです。
この本をよ~く読み込んで人は、p246 ab(ad)- , とdis- p62 ad-, a- に悩むでしょう。
要するに、英単語を接頭辞+語幹+接辞辞に分解して学習する場合、文字が追加、脱落する場合が多々あることを頭に入れておかないと、この本を読んでも英単語力はアップしません。
僕は高校生のとき、ab-を単純に「否定」と習った記憶があります(笑)そんな甘いもんじゃない。
a-から始まる英単語をみたとき、このa-は、ad-からdが落ちたものか、ab-からbが落ちたものか?をよ~く想像すること!
要するに【想像力を豊に!】
備 考:
aから始まる単語をみて、このa-は「~でない(否定)」と気が付くには、「英単語の語源図鑑(黄色い本)」のp240を読んでおく必要があります。
um-, im-, in-, a-は、「~でない」という意味のin-はラテン語に由来します。
in-は、b,m,pが次にくると、im-に変化します。l-で始まる語の前ではin-はil-に変化します。r-で始まる語の前では、in-はir-に変化します。
さて、ここで、a-はギリシャ語原であり、a-だけで「~でない」を表します。
黄色い本「英単語の語源図鑑」と赤い本「続英単語の語源図鑑」を読みこむと、疑問が湧いてくるはずです。
英語はラテン語、ギリシャ語から由来する単語も多く、この2つは系統が異なるので、歴史的な語形変化も少し学んでおくと理解が早いです。
「インド・ヨーロッパ語族」から言語の変化を知ることも「英単語の語源図鑑」を学習する上で役立つと思います。
(インド・ヨーロッパ語族:・スペイン語・ロシア語などヨーロッパに由来する多くの言語と、ペルシア語やヒンディー語などの西アジアから中央アジア、南アジアに由来する言語を含む。 )
3.意味を大きくとらえること!
例)adventure ad(~の方向へ)+vent(行く)+ure(名詞化)
⇒「~の方向に向かっていく」つまり、「冒険」の意味です。
ここで、adventureを「冒険」と日本語(言葉そのもの、漢字)で記憶してはいけません。
「~の方向に向かっていく」とイメージでとらえます。
つまり「何か目的をもって~の方向に自分から向かっていく」程度の大きく意味でイメージするようにします。
こうすることで、adventureには、「冒険」の意味以外に、(偶然起こってくる)珍事、珍しい経験、冒険(談)、投機、やまなどがあることが理解できます。
「何か目的をもって~の方向に自分から向かっていく」のようなイメージで覚えておいて、「冒険」や「珍しい経験」や「投機」意味を英文の文脈によって、日本語として意味が文脈に合うようにその場で考えます。
沢山意味をもつ英単語は、全体の意味を大きくとらえることが重要です。
もちろん、単純な意味だけを持つ単語、orangeなら「オレンジ、オレンジ色」と一対一で覚えればいいと思います。
アルファベット26文字が持つ意味
では、そもそもアルファベット26文字それぞれに意味を持っているのでは?26個の意味を覚えたほうが早いのでは?
そうです。あります。
下記YouTube 動画をご参考に。
(何かの書籍やセミナーに導くものではありませんので、ご安心ください。)
これには賛否両論あります。言語学的に正式に発表されたものではありません。
ただ、上述の接頭辞+語幹+接尾辞の学習と合わせて英単語力をつけるのに、手助けになるのは間違いないと思います。
アルファベットA,B,C・・・・それぞれが持つ意味👇
備 考
この本【続 英単語の語源図鑑】では、接頭辞、語幹、接尾辞という表現はほとんど用いられておらず、「語源」をメインに解説されています。
p266からの「接頭辞的に用いられる語根」は、他の本にはない珍しい解説です。
英単語の中心である語幹(語根)が、さらに接頭辞として使われています!
言葉は変化するものでことを改めて認識しました。
文章をもっと少なく簡潔にと思いましたが、くどくど長くなってしまいました。
言語系のレビューは簡単ではありません。次回もっと深堀します。