kazu4000のブログ / 読書日記

語学系、歴史関係とフェチな本が好きです。
本は図書館から借りてます。常に何か読んでいる活字中毒です。

書籍:【通関士スピードテキスト 2018年度版】 レビュー その11

レビューの続きです。納税申告をした後、申告額に誤りがあった場合に「修正申告」をする必要があります。実際の通関士試験でも「修正申告により納付すべき関税額を計算し、その額をマークしなさい。」が出題されています。この本では「修正申告」について文章で詳しく解説されていますが、過去問に沿った解説がないので読んだだけでは理解し難いです。第48回の「通関書類の作成容量その他通関手続きの実務」部分の第9問をやってみました。正解は、84,900円なのですが、この答に行き着くまでに相当時間がかかりました。


考え方として、


まず、修正申告「前」の関税額(過少に申告して納付した関税額)を算出します。


品名A  285,897円 ▼1000円未満の端数を切捨てます。
         285,000円 × 5.3% = 15,105円


品名B  234,566円 ▼1000円未満の端数を切捨てます。
         234,000円 × 12.8% = 29,952円
AとBの合計
     15,105円 + 29,952円 = 45,057円 ▼100円未満の端数切捨てます。
                        45,000円・・・①


次に、修正申告「後」の関税額(本来納付すべき関税額)を算出します。


修正申告は、過去に行われた申告内容を修正するもので、当初申告日後の関税率改正は、修正申告に係る関税率には影響を与えないので本件計算にあたっては考慮する必要はありません。改正前の5.3%, 12.8%を使います。


品名A  548,862円 ▼1000円未満の端数を切捨てます。
         548,000円 × 5.3% = 29,044円


品名B  788,358円 ▼1000円未満の端数を切捨てます。
         788,000円 × 12.8% = 100,864円
AとBの合計
     29,044円 + 100,864円 = 129,908円 ▼100円未満の端数切捨てます。
                        129,900円・・・②


最終的に、修正申告により納付すべき関税額(増差税額)は、


② - ① = 84,900円(関税法第7条の14、第13条の4)となります。


84,900円が正解となります。


ここで注意すべきは各品名ごとに1000円未満の端数を切捨てをする必要があります。間違って、掛けて足してから最後に1000円未満の端数を切捨てをすると数字が微妙に違ってきます。



上記は第48回の「通関書類の作成容量その他通関手続きの実務」部分の第9問の「過小申告加算税」に関する問題でしたが、加算税には「無申告加算税」もあります。


「無申告加算税」とはどのような場合に加算されるのかについては下記の場合です。


1.期限後特例申告書を提出した場合。
2.納税申告していないことにより税関長から決定を受けた場合。
3.上1,2の後、修正申告や税関長からの増額更正があった場合。



今までは、「無申告加算税」の税率について下記の3とのパターンがありました。


●15%
通常の場合


●5%
①税関長の調査によって更正があるべきことを予知せずに、
期限後特例申告の提出を行った場合。
②税関長の調査によって更正があるべきことを予知せずに、
上記3の修正申告を行った場合。


●課されない
無申告だったことに、正当な理由がある場合。



上記が昨年の法改正によって、下の4つのパターンになりました。


●15%
①税関長による調査の結果、決定が行われた場合。
②税関長の調査の結果、期限後特例申告書の提出を行った場合。
③税関長の調査の結果、上記3の修正申告を行った場合。


●10%
①税関長による調査の事前通知後、更正があることを予知せずに
期限後特例申告書の提出を行った場合。
②税関長による調査の事前通知後、更正があることを予知せずに
上記3の修正申告を行った場合。


●5%
①税関長による調査の事前通知前に、期限後特例申告書の提出を行った場合。
②税関長による調査の事前通知前に、上記3の修正申告を行った場合。


●課されない
無申告だったことに、正当な理由がある場合。


自主的に期限後特例申告書の提出や、上記3の修正申告を行った場合には軽減されるルールになりました。また、それが事後調査の連絡がある前であれば、さらに軽減するルールということで自主的な申告を一層促す内容となっています。


尚、従前のとおり、上記10%の①や、5%の①の場合において、期限後特例申告書の提出の意思があったと認められる場合、かつ、期限後特例申告書の提出期限から1月以内である場合には、「無申告加算税」は課されないというルールは残っています。また、納付すべき税額が50万円以上であった場合の5%加算のルールも従来のままです。


以上、加算税についての説明でしたが、隠蔽や仮装をするとさらに重い「重加算税」になります。


●隠蔽、仮装による「過小申告」をした場合。
増差税額 X 35%


●隠蔽、仮装による「無申告」をした場合。
増差税額 X 40%



昨年の法改正により、隠蔽、仮装を繰り返した場合、上記35%、40%にさらに10%の割合が加算されます。