kazu4000のブログ / 読書日記

語学系、歴史関係とフェチな本が好きです。
本は図書館から借りてます。常に何か読んでいる活字中毒です。

雑誌:「TIME]


TIME誌の特有の文章の中には、一見、動詞が2つ並んでいる?主動詞はどっち?関係節の中の動詞?など、意図的に分かり難くしているのではないかと疑いたくなる文もあります。
下記文は、今から20年以上前に発生した当時は有名な事件、OJシンプソン事件と元牧師の反中絶活動家が病院の医師を射殺した事件を取り上げている記事の中の一文です。




The famous cases seem to take on lives of their own - O.J., the Menendez boys, the insane politics of shooting an abortion doctor. They have an appeal, an entertainment value, that builds on yet somehow transcends the enormity of the taking of a human life.


まず、Theyは、O.J., とthe Menendez boysのThe famous cases (有名な事件)を指しています。これら2つの事件について述べている文ですが、haveが主動詞で、この2つの事件は共通して、entertainment value(娯楽的価値、側面)を持っていることを説明しています。さらに、このentertainment valueは、関係代名詞節で、that 以下の
that builds on the enormity of the taking of a human life. とsomehow transcends the enormity of the taking of a human life.の2つの文を指していることに気がつく必要があります。これを分かり難くしているのが、yetです。この文でのyetは、接続詞の役割です。接続詞のand,butと同じ仲間です。この場合のyetは、「and more over、まだそのうえに,さらに」の意味です。従って、このyetで2つの動詞を並列させているのです。そのため、yet somehow transcendsを挿入文と考えて、これを抜いて文を訳してみると理解しやすいです。これを抜いて訳してみると、
They have an appeal, an entertainment value, that builds on the enormity of the taking of a human life.
(これら事件は、人の命を奪うという非道からなる人を引き付ける魅力、娯楽の側面を持っているのです。)


この文に、yet somehow transcends(いくらかは非道を超えているものもある。)が加わっているのです。


(これら事件は、人の命を奪うという非道からなる人を引き付ける魅力、娯楽の側面を持っているのです。また、さらに非道を超えているものもあるのです。)


普通、英文ライテイングやビジネスで使う英語であれば、こんな文ではなくて、2つの文に分けるのですが、TIME誌では、1つの単語に後ろに思いついたようにどんどん追加して情報を入れていく文があります。
結局、この記事を書いた人が言いたいことは、マスコミが陰惨な事件を娯楽番組のように騒いで放送しているが、あくまでも、”人の命が奪われたという「犯罪行為」なのですよ”。と書いているのです。


【O・J・シンプソン事件】
O・J・シンプソンが殺人事件で逮捕されて裁判になった、アメリカで起きた事件。
被疑者・被告人となったシンプソンが元プロフットボール選手および俳優として有名であっただけに、裁判の行方を巡って全米のみならず世界中の注目を集めた。刑事裁判では殺人を否定する無罪判決となり民事裁判では殺人を認定する判決が下った。事件概要は、
1994年6月13日午前0:10頃、シンプソンの元妻(ニコール・ブラウン)とその友人(ロナルド・ゴールドマン)の血だらけの死体がカリフォルニア州ロサンゼルス、ブレントウッドにあるニコールの自宅玄関前で発見されたことから始まった。ゴールドマンは180cmと長身であり格闘技の達人であったため、体格や腕力の勝る男性による犯行が濃厚と考えられた。